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知恩院

知恩院

由来と歴史

法然上人は、平安の末、長承2年(1133)4月7日、美作国(現在の岡山県)久米南条稲岡庄、押領使・漆間時国の長子として生れました。幼名を勢至丸といいました。勢至丸が9歳のとき、時国の館が夜襲され、不意討ちに倒れた時国は、枕辺で勢至丸に遺言を残します。「恨みをはらすのに恨みをもってするならば、人の世に恨みのなくなるときはない。恨みを超えた広い心を持って、すべての人が救われる仏の道を求めよ」という遺言でした。
法然上人を祖師と仰ぐ浄土宗の総本山として、知恩院の地位が確立したのは、室町時代の後期とされており、また、知恩院の建物が拡充したのは、徳川時代になってからのことです。徳川家は古くから浄土宗に帰依しており、家康は生母伝通院が亡くなると知恩院で弔い、また亡母菩提のため寺域を拡張し、ほぼ現在の境内地にまで広げたのです。その後も火災に見舞われるなど、伽藍にいくたびかの盛衰はありましたが、多くの人々の支援によって乗り越え、こうして800年以上、念仏の教えはここに生き続けてきました。

知恩院

見所

参拝に来るとまず、目にするのが三門です。一般な寺院の門は「山門」と書くのですが、知恩院の門は、空・無相・無願という、悟りに通ずる三つの解脱の境地を表わす門(三解脱門)の意味で、「三門」と書くそうです。その大きさは目をみはるものがあります。
三門を抜け、急な石段を登ると、国宝である御影堂が左手にご覧頂けます。御影堂は知恩院の本堂にあたり、寛永16年(1639)徳川三代将軍家光公によって再建されたものです。

また、重要文化財に指定されている集会堂は、寛永12年(1635)に建立され、明治5年(1872)の京都大博覧会の会場にもなりました。
御影堂の南東に建っているのは、同じく重要文化財である経蔵です。三門と同じ元和7年(1621)に建てられたもので、その建築様式は、型にはまらない造形美を見せています。

知恩院

御影堂の西側には、明治年間に建てられた唯一の建物、阿弥陀堂をご覧頂けます。
その他にも、それぞれ重要文化財に指定されている、大方丈、小方丈、唐門、大鐘楼、勢至堂のほか、京都府指定重用文化財に指定されている御廟、拝殿など、見所は満載です。参拝するには十分な見学時間を予定されることをお勧めいたします。

年中行事

1月1日
修正会(しゅしょうえ)
1月25日
法然上人御祥当法要(ごしょうとうほうよう)(御廟所)
1月25日
聖日別時会(せいじつべつじえ)(阿弥陀堂)
1月中旬
成人祝賀式(2日間行われます)
2月13~15日
涅槃会(ねはんえ)
3月
春季彼岸会(春分の日前後7日間)
4月8日
潅仏会(かんぶつえ)
4月18~25日
御忌大会(ぎょきだいえ)
7月15日
盂蘭盆会(うらぼんえ)並びに交通事故物故者法要
7月27日~31日
暁天講座(ぎょうてんこうざ)
8月5日
勢至堂墓地施餓鬼会(ぼちせがきえ)
9月
秋季彼岸会(秋分の日前後7日間)
10月4日・5日
吉水講詠唱奉納大会
10月23日
萬部会(まんぶえ)
11月18日~25日
璽書道場(じしょどうじょう)
11月25日
濡髪大明神大祭(ぬれがみだいみょうじんたいさい)
12月2日~4日
仏名会(ぶつみょうえ)
12月4日~25日
伝宗伝戒道場(でんしゅうでんかいどうじょう)
12月8日
成道会(じょうどうえ)
12月25日
御身拭式(おみぬぐいしき)
12月31日
除夜の鐘

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